「辞めたい」と決めているのに、いつも後回しになってしまう。
お世話になった人への申し訳なさ、タイミングを見計らう毎日、体はもうとっくに限界なのに。
あなたが今、そういう状況なら、この記事を読んでください。
私も34年、そうでした。
めまいで2回倒れて、それでも「言い出せない」と思い続けていた。
この記事では、
- いつ言い出せばいいのか(タイミング)
- 何て切り出せば伝わるのか(切り出し方)
- 引き止められたとき、どう答えればいいのか(引き止め対応のコツ)
をお話します。
看護師が退職を言いにくいときは、まずタイミングを見直す

退職を言い出すなら、退職希望日の3か月前までが理想と言われています。
民法上は2週間前でも大丈夫です。でも「立つ鳥跡を濁さず」という言葉があるように、できるだけきれいな去り方をしたいですよね。
体が限界なら2週間前でも仕方ないんです。でも余裕があるなら、スマートに辞める方が自分も気持ちよく終われます。2週間前だと自分よがりになって周りにも迷惑がかかると考えると、早めに伝えるのがお互いのためです。
切り出すなら、こんな時期と時間帯を選ぶ
- どこの病院でもある定期面談(年度末1〜3月):退職の話を切り出す自然な場・看護師長と落ち着いて話せる
- 夕方の申し送りが終わって、仕事が片付いた時間:朝〜日中はスタッフが救急対応・処置で走り回っている。落ち着いて話せるのは夕方以降
逆に、避けたい時期
病棟内に退職者が続いている時期は避けてください。師長はスタッフ数や自分の評価を守りたい状況になるので、引き止めされやすくなります(あくまでも個人の感想ですけど)。
私自身は、年度末の定期面談で切り出しました。「もう夜勤をするのは限界なので辞めたいと思っています」。これが最初の言葉でした。
でも、体や心が「もう限界」と感じたら、タイミングを待たなくていい
退職を切り出す1年以上前、初めて朝起きてベッドから起き上がる瞬間、天井がぐるぐる回るめまいに襲われました。1日休んだだけで、私はまた普通の勤務に戻りました。
それから数か月後、再びめまいが来ました。今度は目が回る感じはそれほどひどくなかった。代わりに、半端ない吐き気と嘔吐の繰り返し。それでも私は出勤して、午前中は後輩にメインの仕事を任せながらデスクワーク。トイレに駆け込みながら午前を乗り切りました。
昼休憩で先輩が私の異常に気づき、ようやく早退。
「自分で『もう無理』と判断できない」。これが長く看護師を続けてきた人の落とし穴です。
体が出すサインを「1日休めば大丈夫」「気合いで乗り切ろう」と無視し続けた結果、私は2回めまいを経験して、ようやく次の年度末面談で「辞めたい」と切り出しました。
タイミングを見計らうのは大事です。でも自分の体のサインを何度も見送らないでください。
✅ 退職を切り出すタイミングの選び方
- 年度末の定期面談(1〜3月)が自然に話せる
- 夕方の申し送り後が落ち着いて話しやすい
- 病棟内に退職者が続いている時期は避ける
- 体が限界なら、タイミングを待たなくていい
看護師長に退職を言いにくいときの伝え方

退職を切り出すとき、一番戸惑うのは「最初の一言」ですよね。
私は年度末の定期面談で、「もう夜勤をするのは限界なので、辞めたいと思っています」と切り出しました。
最初の言葉は「辞めたい」と「ひとことの理由」。この2つから始めれば十分です。
師長から「どうして?」と聞かれたら、そこで詳しく話せば大丈夫。
完璧な言葉を用意しなくていいんです。
まずは「辞めたいんですけど」と切り出すところから。
「夜勤」と直接言いにくいときの参考例
私のように「夜勤が限界」と言える人ばかりではないと思います。
夜勤を理由にしにくいなら、自分の状況に合わせて言い換えてもいいんです。
- 「体力的に夜勤を続けるのが難しくなってきました」
- 「親の介護で、勤務時間を見直したいんです」
決まった正解はないんです。自分の本音に近い言葉を選んでください。
✅ 最初の一言の作り方
- 「辞めたい」+ひとことの理由でOK
- 完璧な言葉を用意しなくていい
- 夜勤を理由にしにくいなら、体力・家族の事情でも
退職を伝えたあと、退職日までの流れ

最初の一言を切り出したあと、実際に退職するまでには、いくつかの段階があります。
病院によって細かい流れは違いますが、おおまかには次の順番で進みます。
- 看護師長への退職の意思表示(最初の切り出し)
- 看護部長との面談(師長から上に話が上がる)
- 退職届の正式提出(書面で意思を残す)
- 引き継ぎと後任の調整
- 有給休暇の消化
- 退職日
公立病院・大学病院・私立病院・クリニックで、ルールはかなり違います。
特に退職届の提出時期や有給消化の扱いは、職場の就業規則で確認しておくと安心です。
いきなり「書面の退職届」を持参しない
退職を伝えるときは、口頭で意思を伝える→面談→書面の退職届の順序が基本です。
いきなり書面の退職届を渡してしまうと、「相談もなく一方的に決めた」と受け取られることもあります。
体や心が限界なら、口頭で切り出す決断は早めて大丈夫。ただし書面の退職届は、面談で意思を伝えたあとに。この順番を覚えておくとスムーズです。
引き継ぎは「自分が担っていた仕事」だけでいい
責任感の強い看護師ほど、引き継ぎを完璧にしようとして自分を追い詰めがちです。
でも、引き継ぎが必要なのは自分一人で担っていた業務だけです。
- 委員会や係の業務
- 主任やリーダーとして任されていた役割
- 自分だけが管理していた書類やマニュアル
引き継ぎは「自分しか知らない仕事」を整理する範囲で十分です。
引き止めで言いにくくなる前に、流されないための心構え

私の周りでも、退職を切り出した同僚はほとんどが引き止められていました。
つまり、引き止めはほぼ確実に起こると思っていてください。
一番やってはいけないのは「考えてきます」
私の経験から強くお伝えしたいのは、看護師長や看護部長に「考えてきます」と言わないことです。
理由は、相手の問題ではなく自分の心の問題です。
一度面談で「辞めたい」と切り出すだけでも、ものすごい勇気がいります。
そこで「考えてきます」と保留にすると、もう一度自分の足で看護師長のところへ言いに行かなければなりません。
日にちが空けば空くほど、足は遠のきます。
「今日もタイミングがなかった」「来週でいいかな」と先延ばしにしているうちに、また体力が削られていく。
これが、長く現場で頑張ってきた人ほど陥りやすい心理です。
だから、面談の場で「辞めたい」と切り出したなら、その日のうちに意思は変えない。これが大切です。
引き止めへの返し方
- 「もう少し続けてみない?」と言われたら → 「体力的に難しい状況です」
- 「条件を変えるから残って」と言われたら → 「ありがたいですが、退職の意思は変わりません」
- 「次の人が決まるまで」と言われたら → 「退職日は◯月◯日でお願いします」
ポイントは、感謝を伝えつつ、意思は変えない。
「お気持ちはありがたい・でも辞めます」。この2つをセットで返せば、相手も最終的には受け入れます。
一番効く引き止めは「あなたの存在価値」を持ち出される時
「あなたがいると本当に助かるのよ」
「あなたみたいに優秀な人を手放したくない」
こうやって自分の存在価値を認めてもらえる言葉が、一番心に刺さります。
長く頑張ってきた人ほど、ここで「自分は必要とされているんだ」と感じて、決意が揺らぎます。
でも、それは引き止めのための言葉でもあります。
そして、あなたの存在価値はこの職場だけのものじゃないんです。
別の場所でも、あなたを必要としてくれる人は必ずいます。
「あなたがいると助かる」と言ってくれた言葉は受け止めて、でも自分の体と人生のために辞める。この2つは両立できます。
それでも自分で言えないときは、退職代行という最終手段もある
何度引き止められても、どうしても自分の口で「辞めます」が言えない。
そんなときは、退職代行を使って辞める人もいます。
看護師の業界でも、退職代行を使った人は実際にいます。
利用料金は2〜5万円程度が相場。料金と自分の状況で判断してください。
「自分の口で言う」だけが正解じゃないんです。
✅ 引き止められたときの心構え
- 「考えてきます」と保留にしない
- 感謝を伝える+意思は変えない、この2つを返す
- 存在価値を持ち出されても、他の場所にもあなたの居場所はある
34年勤めた私が「辞めたい」と切り出した日

ここまで書いてきたことは、すべて私自身の経験から学んだことです。
具体的にどんな流れで退職を切り出したか、お話しします。
退職を決意したのは3つの理由が重なったから
私の退職決意は、ひとつの理由じゃなかったです。
- 夜勤の限界:2回めまいを経験し、「もう夜勤を続けたら体がもたない」と確信した。
- 退職金のタイミング:勤続30年を超えると、退職金の上がり方はゆるやかになります。30年を超えた時点で「金額的にも退職のベストタイミング」と判断していた。
- 家庭の事情:家のことで気になることがあり、仕事優先で後回しにしてきた自分を変えたかった。
表向きの理由として看護師長に伝えたのは「夜勤の限界」ひとつ。
でも本当の決意は、この3つが重なった結果でした。
年度末面談で切り出した一言
年度末の定期面談で、看護師長に伝えた最初の言葉はこうでした。
もう夜勤をするのは限界なので、辞めたいと思っています
長い説明はしませんでした。
看護師長は「どうして?」と聞き返してきて、私は2回経験しためまいのことを話しました。
返ってきたのは、「そんなに体調悪かったの?」のひとこと。
このとき私は気づきました。
口に出すまで、看護師長は分かってなかったんですよね。
看護師長から「日勤の部門への異動」を提案された
面談はその場でいったん終わりました。
しばらくして看護師長から、こう言われたのです。
「夜勤がきついなら、日勤だけの部門に異動してみないか」
看護師長が看護部長に相談した結果の提案だったようです。
そして「今日中に決めて」と迫られました。
誰に相談すればいいか分からなくて、廊下を歩いていた同期に「ねえ、どう思う?」と聞きました。
同期はこう言ってくれました。
「異動すればそれで、また辛くなったらやめればいいじゃん。一応、日勤だけになるしね」
この一言に背中を押されて、私は日勤異動を受け入れました。
そして、その2年後に完全退職しました。
私の経験から伝えたいこと
退職を切り出すことは、自分が思っているほど大きな出来事じゃないんです。
看護師長は驚くかもしれない。
引き止めもあるかもしれない。
でも、ちゃんと意思を伝えれば、話は前に進みます。
最初の言葉を口に出してしまえば、あとは会話のキャッチボールが進んでいきます。
「辞めたい」と伝えたら、異動を提案されることもある

「辞めたい」と切り出したとき、必ずしも「即退職」になるとは限りません。
退職理由が「夜勤がきつい」「人間関係」「体力」など、部署を変えれば解消する内容なら、看護師長や看護部長から異動という形でいったん職場を変える提案が出てくることがあります。
即退職じゃなく、まず異動という選択肢があることを知っておくと、面談で慌てずに済みます。
(私自身が日勤異動を提案された具体的な流れは、先ほどの「34年勤めた私が『辞めたい』と切り出した日」でお話ししました)
異動・配置転換という選択肢
異動は、看護師長から提案されて初めて選択肢になることが多いです。
「夜勤がきつい」と切り出したら「日勤のみの部門」を提案された私のように、まず口に出してみないと、選択肢として出てこないものです。
異動を受け入れるメリット:
- 退職金が増える(勤続年数が延びる)
- 健康保険・年金の継続
- 「辞める」決断を一度保留できる
- 別の部署を経験できる
ただし、異動先が自分に合うかは行ってみないと分かりません。
私自身、日勤の部署で2年働いてみて、最終的に「やはり辞めよう」と決めました。
✅ 異動という、退職以外の選択肢
- 異動・配置転換で部署を変える
- 退職金や年金の継続というメリット
- 「辞めるか・残るか」の二択じゃなくていい
まとめ
「看護師の退職が言いにくい」。この気持ちは、長く現場で頑張ってきた人ほど自然に出てくるものです。
伝え方のコツは、完璧な言葉を用意しないこと。
「辞めたいんですけど」と最初の言葉を口に出せば、会話のキャッチボールが始まり、退職への道は確実に前に進みます。
引き止められても、「考えてきます」と言わない。
感謝を伝えつつ、意思は変えない。
私自身、めまいで体が悲鳴を上げてようやく退職を切り出しました。
あなたには、私のように体を壊す前に、自分の声をちゃんと聞いてあげてほしいです。
退職を切り出す勇気が出てきたら、次に頭をよぎるのはお金のことだと思います。
「辞めた後、収入はどうなる?」「次の職場、50代でも見つかる?」
その不安があるから、引き止められると揺れる。
私も辞める前、お金のことが一番不安でした。だから先に整理しておくと、引き止められても揺れにくくなるんです。
退職を師長に伝える前に、自分の選択肢だけでも把握しておくと、気持ちがぐっと楽になります。
働きながら情報を集めるだけでもいい。登録して求人を見るだけでもいい。
50代看護師が使える転職サイトを、下にまとめています。
お金・代替案・資格の3つで頭を整理したいなら、こちらも参考に。

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