「もう、看護師を辞めたい」
そう思いながら、また病棟へ向かう朝が何百回もありました。
私は急性期病院で34年、夜勤を続けた元看護師です。
辞めたいと思いながらも踏み出せなかった一番の理由は、「辞めた後どうなるか」が見えなかったことでした。
この記事では、辞めたいと感じている50代看護師の方へ、退職前に解消しておきたい3つの不安と、それぞれの判断軸をお伝えします。
読み終わるころには、辞めるか続けるか、自分の中で答えが見えるようになるはずです。
📌 この記事でわかること
- 50代看護師が「辭めたい」と感じる本当の理由
- 退職前に解消すべき3つの不安と、それぞれの判断軸
- 34年働いた私が実際に使った方法と、今だから話せる本音
50代看護師が「辞めたい」と感じる理由

50代で辞めたいと感じるのは、体の変化と積み重なった後悔が重なるからだと思っています。
夜勤明けの帰り道、眠たくてたまらない。
それでも電車に乗って、家に帰る。
34年、それを繰り返してきました。
続けてこられたのは、夜勤手当と、定年まで働ける安定。
その2つが、ずっと体に染み付いていたからです。
でも50代になると、同じしんどさでも20代の頃とは回復のしかたが違ってきます。
体が先に、答えを出してしまうことがあります。
体が限界を出してきた日
夜勤明けに眠っても疲れが抜けない、休みの日も体が重い。
そんな感覚を覚えるようになった方も多いと思います。
私自身、ある朝、起きると天井が回っていました。
その日は、出勤できませんでした。34年で初めてのことでした。
2度目のめまいは、出勤したものの途中で帰ることになりました。
「もう、夜勤はできない。だったら、この病院では働けない」
その時、はっきりそう思いました。
体のサインが出始めているなら、流し続けていいものではありません。
あなたの体は、何か言い始めていませんか。
家族のために動けなかった後悔
「親の介護と仕事の両立」で、葛藤を抱えている方も多いと思います。
私の場合は母でした。
母が腰椎圧迫骨折で、入院もできず家で寝たきりになっていた時期がありました。
トイレにも行けない、夜は一人きりで過ごす母。
私はまだ夜勤を続けていて、家庭のことを後回しにしていました。
「なんで、休みを取ってあげなかったんだろう」
他人の家族を看護してきたのに、自分の母には何もできなかった。
その後悔は、辞めた今でも残っています。
家族のサインに気づいた時、仕事を優先してしまった経験はありませんか。
辞める前に解消しておきたい3つの不安

「辞めたい」と思っても踏み出せないのには、理由があります。
私自身が感じていた不安は、大きく3つでした。
同じように感じている方に届けたいと思います。
- お金は足りるのか
- 「日勤だけの部署に」と言われたら、どう答えるか
- 辞めたら、看護資格は無駄になるのか
それぞれに、判断軸があります。
お金の不安を解消する方法
「退職金はあるけど、年金まで何年もある。本当に足りるのか」
「夜勤手当がなくなって、生活レベルを下げられるのか」
私が辞めたいと思いながら踏み出せなかった一番の理由も、お金でした。
夜勤手当を当てにした生活が30年以上続いていたので、それがなくなった後の家計が想像できなかったんです。
判断軸を1つ持っておいてください。
📌 過去3〜6ヶ月の生活費の月平均を出す。それが、夜勤手当を抜いた手取り(退職後の収入見込み)で回るかが、判断軸です。
家計管理ってついつい後回しになりますよね。私もそうでした。
1ヶ月だけだと月によってブレが出るので、3〜6ヶ月平均で見るのが現実的です。
過去の支出を一発で見えるようにしてくれるのがマネーフォワードMEです。
銀行・カードを連携しておけば、過去の支出が自動で見えます。
※ 現金払いは自動反映されないので、キャッシュレス中心の方が使いやすいです。
そして、家計が回ろうが回るまいが、もう1つ並行してやってほしいことがあります。
固定費の見直しです。
「お金の大学」は固定費・保険・投資の優先順位が、一冊で整理できる本です。
私はこれを読んで、3年かけて以下を実行しました。
- 通信費:au → UQ mobile → 日本通信SIM へ段階的に変更
- 車両保険:補償を絞って固定費を圧縮
- 銀行:手数料の低いネット銀行(楽天銀行など)に切り替え
- 積立NISA:YouTubeを見ながら独力で開設
通信費を月3,000円下げれば、年間36,000円。10年で36万円。
これは夜勤を続けるかどうかとは関係なく、誰でも今やれば得する話です。
辞めるか続けるかを判断する前に、固定費は下げておく。
それだけで「足りるか足りないか」のラインが大きく動きます。
「日勤だけの部署に」と言われたら、どう答えるか
「辞めたい」と上司に伝えると、「じゃあ日勤だけの部署はどう?」と提案されることがあります。
私はそれを受け入れて、2年働きました。
体は確かに楽になりました。
でも心の中では「夜勤がなくなったから、もう辞める理由はないかも」と自分に言い聞かせていたんです。
これが代替案の落とし穴です。
体のしんどさが減ると、辞めていい理由を自分で探し始めます。
判断軸を1つ持っておいてください。
📌 「ここの仕事にもう慣れた」と自分で感じた時に、辭めたい気持ちが残っているなら、それが本音です。
慣れる期間は、診療科や業務内容によって人それぞれです。
だから月数ではなく、自分が「もう慣れた」と感じた瞬間の気持ちで判断してください。
そこにまだ辭めたい気持ちが残っているなら、体じゃなく心の問題です。
私の場合、最後は家庭の事情が重なって退職しました。
今でも、辭めて正解だったかは分かりません。
ただ、体の理由が消えた後も、辭めたい気持ちはずっと残っていました。
代替案を受け入れる前に、一度、自分に聞いてみてください。
「私が辭めたいのは、体だけが理由ですか」と。
一人で交渉するのが消耗するなら、行政書士監修のAI退職代行という選択肢もあります。
法律のプロが関わっているので、確実に退職を進められます。
辞めても看護資格を活かす働き方
「夜勤を辞めて、看護以外の仕事もしてみたい」
「でも50代で違う仕事に就けるか、結局看護に戻るしかないのかな」
そう感じている方、多いと思います。
看護資格を活かす仕事は色々あります。
訪問看護、デイサービス、健診センター、企業看護師(産業看護師)、新しいところではクラウドケアのようなマッチングサービスも増えてきました。
ただ、大事なのは、どの仕事を選ぶかではなく、看護資格をどう自分の強みにするかです。
判断軸を1つ持っておいてください。
📌 看護資格は「使う」じゃなく「持っておく」だけで、月数万円のセーフティネットになります。
辞めた後に看護以外の仕事に挑戦してもいい。
失敗しても、看護資格があるから戻る場所はあります。
だから新しいことに挑戦できるんです。
私自身は今、ブログで自分で稼ぐ道を模索しています。
もしこのまま稼げなかったら、最後の手段として看護資格を活かす再就職もあるかな、と思っています。
レジ打ちなど別の仕事もよぎりますが、年齢的に雇ってもらえるか、価値を見出せるかは、やってみないと分かりません。
だから、看護資格は私にとっても「いつでも戻れる場所」です。
新しいことに挑戦するための、見えない安全ネットになっています。
新しい働き方の1つとして、クラウドケアがあります。
看護資格や介護経験を持つ方が登録して、空き時間に働くスタイル。
フルで看護に戻らなくても、空いた時間に少し働くだけで「資格を持ち続けている感覚」が保てます。
現在は関東圏が中心で、私の住む地域は対象外でした。
それでも紹介するのは、こういう新しい選択肢が広がってきていると知っておいてほしいからです。
辞めた後、どうなるのか

3つの不安が解消できたら、次は「辞めた後の現実」が気になると思います。
お金が実際どうなったか、後悔した瞬間、辞めてよかったと思えるかどうか。
退職1年後の体験を、別の記事で詳しく書いています。
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まとめ
振り返ると、こう整理できます。
| 不安 | 判断軸 |
|---|---|
| お金が足りるか | 過去3〜6ヶ月の生活費平均が、夜勤手当抜きの手取りで回るか |
| 代替案を出されて断れない | 「ここに慣れた」と感じた時に辭めたい気持ちが残るなら本音 |
| 資格が無駄になる | 資格は「持っておく」だけで月数万円のセーフティネット |
辞めたいと感じている自分の気持ちに、蓋をしなくていいです。

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